人の仕事はロボット・AIに代用されます。
”総務省の統計データ(平成28年)によると国内の全雇用者は5687万人いますが
この内ロボット・AIに置き換えが可能な業務に従事している方は2786万人程と言われています。これは全雇用者のおよそ半数になります。
では、仕事を失った従業員はと言うと、「もちろん”不要”になります。」
それまで必死に磨いてきた技術も、経験によって積み上げた知識も、机上のデータに負け全てを失うのです。
この記事では、「これからロボット・AIに奪われていく業種」と「自動化社会に身に付けたいスキル」をご紹介します。
いつあなたの仕事が自動化されても大丈夫なよう、これからの時代を生き残る為の手段を手に入れてください。
ロボットとは?
世間一般的に認知されているものでいうと、ソフトバンク社のヒューマノイドロボット”Pepper”は街中でもよく見かけたのではないでしょうか?
しかし、あの愛らしい容姿の”Pepper”もあなたの仕事を奪ってしまう可能性を持った最先端ロボットなのです。
しかし、圧倒的に世の中で活躍しているロボットは、”産業用”の分野です。
マニピュレータと呼ばれるアーム型(人の腕の形を模していることから)のロボットが、製造現場、物流倉庫で使われているのです。
そしてそれらは、人には圧倒的に実現できない「作業精度・作業速度・可搬重量」を持っているのです。
それではロボットを導入するメリットを説明していきます。
1_1.ロボット導入のメリット
- 昼夜問わず、単純作業を人に代わり黙々と行うので、人件費が安くなる
- 数百キロという重いものを繰り返し搬送ができる為重機の使用が不要
- 粉塵環境・高温環境など過酷な環境、危険な環境での作業も可能
- 作業精度がよくミスが少ない為、製品のクオリティを均一にできる
- 作業者の作業領域を減らすことができ、別の業務に人員配置できる
- 怪我、事故による人間トラブルがなくなり、会社としての面倒が減る
製造現場では上記のメリットはあまりに大きく、そもそも人を使う理由がなくなるのも当然のことである。
人であれば風邪・怪我などによって戦線離脱なんてこともあるが、ロボットにそれはない。
なんなら、年に一回のメンテナンスで24時間365日働き続ける事ができる上、会社の固定資産になるので会社のメリットが大きいのは確かです。
また、ロボットの使い方は使用者の発想力次第で無限に広がります。
ユニバーサルスタジオジャパンのアトラクションにも産業用ロボットを使用したものがあるのは有名な話ですが、今まで常識としてあったロボットの使い方はあくまでも一例に過ぎないのです。
1_2.ロボット導入のデメリット
- 動作をプログラミングする必要がある為専用の知識が必要
- ハンドや周辺装置の交換には人の手が必要
- 誤動作や故障時の対応はメーカーや代理店を呼ぶ必要があり、簡単にリカバリーができない
- 安全確保の為、広範囲の作業スペースの確保が必要となる場合がある
- システムが複雑化すると管理が困難になる
- 時々トラブルが発生し、無人化できない
- 感覚的な作業は、専用ジグがないと困難になる(専用のジグは高価)
デメリットも多く存在します。
技術的な知識、技術を要するという事や設備費用が高額になる事が一般的に挙げられます。
また、人のトラブルの場合はすぐに補充したり、別の部署からフォローに入れますが、機械の場合はそういう訳にはいきません
ロボットを導入する為には機械・電気・ソフトの知識を有した人材が同時に必要になるのです。
1_3.ロボット導入により仕事がなくなる業種
- 製造業
- 運輸業・郵便業
- 農林漁業
- 卸売業
- 医療・福祉
- 娯楽・福祉
- 宿泊業
上記が、ロボットに仕事を奪われる恐れのある業種です
製造業は想像できるかと思います 物を組み立てる単純作業はロボットに置き換えられ、溶接・塗装など人にも有害な作業もロボットにやらせてしまえば良い
それだけでなく、人力の必要な介護や卸売業・運輸業についても、高重量を搬送できるロボットに代用し人手不足の解消をする研究・開発が進んでいます
あなたの仕事はいかがでしょうか?この中に入っている方は、新たに次項のスキルを身に着ける必要があるかも知れません
1_4.ロボット導入によって増える仕事・需要
- ロボットの機械・電気系エンジニア業務
- ソフトウェア・制御系エンジニア業務
上記2種のエンジニア業務が圧倒的に需要が高まります
今まで人が行なっていた肉体労働・単純作業はロボットに置き換えられ、
そのロボットを操作、修理、ソフト開発する仕事に置き換わってきます
ロボットを導入することは、人の仕事を奪う印象が強いですがそれにより高まるスキルというのも増えていきます
もし、あなたが製造業や運輸業などで勤めているのでしたら、今の仕事にプラスして機械・電気・プログラミングの知識を身に付けるのも視野に入れた方が良いかも知れません
AI(人工知能)とは?
AIはArtificial Intelligenceの略です
現代にてAIの定義は現状定まっていないようですが、人が自ら計算・学習を繰り返すものを機械やデータでに置き換えたものです
データ上でAIは人より短時間で必要な情報をまとめ、計算し答えを導く事ができます
例えば”SIRI”は人からの質問に応答する為、インターネット上のデータを瞬時にかき集め、最も適した情報を利用者に提供します
この一連のマクロを行う速度は人の比ではなく、現代の情報社会にとっては大きな需要のある分野です
また、ディープラーニングといって、自分で学習し情報収拾するアルゴリズムを持ったAIが誕生し、2045年には人間の知能を超えるという発表もあります
そこまでいくと、人は考える意味そのものが失われ、AIに動かされる未来も考えられます
2_1.AI導入のメリット
- 情報収拾が容易になる
- 確認・承認・記録といった作業を代行し、セキュリティが強化される
- 今までの実績データを元にあらゆる未来を予想できるようになる
- 物理的・データ上問わず作業が自動化・高速化できる
- 人間が新しいものを生む事に注力できる
AIが導入されることにより、今まで必要だった事務仕事はその大半をなくす事ができるようになります。
また、1つ1つ街頭で取っていたアンケートもAIに任せれば、収集から集計・次回の予想までを一括で行う事ができるので、使用者は待つだけです。
また、セキュリティの分野であれば今まで警備員が必要であったマンションやビルにおいても、カメラでAIが自動認識で怪しい人を追尾・通報するなんて事も可能になってしまう訳ですね。
今後、社長一人とAIが複数の会社も次々と現れてくるかも知れません。
2_2.AI導入のデメリット
- 指示を周囲に与えられない
- 人間のように会話に温度を持たない
- 新しい発想を持つ事がない
- イレギュラーに対する応答ができない
- AIをコントロールできる知識を持った技術者が必要になる
人間であれば新しい事に挑戦し失敗してもまた再挑戦と、どんどん新しい発想を持って物事に取り組めますが、AIでは予想を超える行動を起こす事ができません。
例えば、電話オペレータをAIに代用したとします。ある程度の質問までは回答を用意する事で、対応が可能になりますが、予想を超える質問に対しては対応できないのが実態です。
その際、対応者が人間であれば謝罪や柔軟な対応ができるかも知れませんが、それができないのがAIなのです。
とはいえ、近年ではAIに心を持たせる研究が行われています。
実際に心を持ってしまえば、一体のAIで数十人、数百人の代わりとしてカスタマーサービスを回していく事が可能になってしまうかも知れません。
大変、恐ろしい事ですね。
2_3.AI導入により仕事がなくなる業種
- 製造業
- 事務等のデスクワーク
- 接客業
- 運輸業・郵便業
- サービス業
- 宿泊業
最近でも感じている方は多いと思います。
スーパーやユニクロのセルフレジなんかもこれから増え、アルバイトすら少なくなる可能性があります。
また、ロボットと併用する事で工場そのものを全自動化することが可能になります。
ボタン1つで車が作れる時代になりつつあるのです。
そうなればお金のある会社はどんどんAIを使って生産性を上げ、お金のない会社は淘汰されていきます。
結果として、少数の人のみが経済的に豊かになる格差社会も生まれるかも知れません。
2_4.AI導入によって増える仕事・需要
ロボット同様に、AIが増える事によってエンジニアの需要が一層高まることは確実です。
今の仕事の知識をもち尚且つプログラミングの知識を持つ、それが最低限持つべき社会人の能力になるのです。
ちなみに言語では特に”Python”が今後のニーズになります。
どんなに小さな会社にも最低複数名はAIに精通している人材が必要になるので、競争相手が少ない今のうちに学習しておく事をオススメします。
自動化が進まなかったら?
「ロボット・AIが増えるから人の仕事がなくなるんだ!」という人もいます。
もちろんその通りです。しかし、それはあくまで今現在の個人での話です。
自動化が必要な理由は、日本の若者不足があるからです。
働かない高齢者が増え、働く若者は少数という状態ではあらゆる物資が滞る事になります。
その問題を解消するた事もロボット・AIの役目なのです。
また、現在世界ではどんどん工場の生産ライン・ITの自動化が進み、技術戦争が起きています。
数十年前と比較し流通や情報が加速している今、日本もそれに対抗する技術を持たなければ海外に勝てません。
日本の”ものづくり”を世界に届けたいのであれば、ロボットもAIも必要不可欠なのです。
諸外国のテクノロジーの日本との比較
残念ながら日本は現在、ロボット・AIの技術でアジアや欧米諸国に遅れを取っています。
今後この差が埋まる事はないものと考えてください。
というのも、世界では産業の自動化が国として肯定され、推進しています。
日本のように今の自分の仕事を取られる不安よりも、新しい事に目を向け自身のスキルを伸ばす事に注力する人が多いのです。
その為、現在日本でも海外からエンジニアを高額な年俸で募集し採用しているのです。
今後も日本は外国化が進んでいくと思います。
日本では大した仕事をしなくても給料が多いのは確かです。
日本より個人の知能指数の高い中国の民間企業での年収 = 【105万円】
上記を知った中国人はどんどん日本に移住してきます。
その結果日本人の働き口は減少し、日本人に負けないよう知識を持った外国人が増えます。
これらを解消する為にもまず、将来を見据えた自己投資を始める必要があるのです。
これからの社会で生き残る為に
勉強は義務教育で与えられたものだけでは全く足りない事を自覚しましょう。
自分の周囲の人を見てください。おそらく殆どの人が毎日黙々と仕事をして、家ではテレビを見て寝る。なんて普通の生活しているだけです。
しかし、これから20年以内にその常識は完全に崩壊します。
”義務教育でのプログラミング学習”導入はいい例です。
今後プログラミングの知識がより必要な世の中になります。
そんな中、プログラミングの「プ」の字も知らない中堅社員は全くもって不要になります。
入ったばかりの新入社員に遅れをとって、ただの高給取りになるのか、
自分のフィールドを広げてずっと働ける環境を自分で作るのかはあなた次第です。
もし、後者であるのであれば簡単な勉強からでも始めましょう!
まだ全然間に合うのですから・・・
以上